ＭＬＳと言えば埠頭公園。今季初めて埠頭で開催されたゲームだが、東京には雷注意報が発令中。

今にも雨が降ってきそうな空模様だが、ゲームを行うメンバーの意気が天気の崩れをも止めた。

先発は最多勝を含め、投手タイトルを激しく争うデビルズ・向井と、セインツ・志村の先発。

セインツは初回から山田貴らのタイムリーで一気に６点先制。

デビルズは２回以降、徐々に打線が繋がり得点を返していくが、セインツも負けじと加点していく。

この試合、セインツは積極的な走塁が光った。

デビルズはその積極的な流れを止められず、重要な場面で良い様に進塁を許してしまった。

なかでも外野へ打球が飛んだ際の走塁が見事で、ハイライトは関・矢橋の外野手コンビ。

満塁の場面でランナー２塁に関、１塁には矢橋。犠牲フライでタッチアップ。関が３塁へ。

しかしここでサードコーチャーの制止を無視して、関がオーバーラン。

セカンドベース付近で外野からの送球を中継したデビルズ向井。

ホームへ送球しようとしたところ、矢橋がスタート。向井の懸命の送球も、矢橋の好スタートで僅かに及ばす。

関が間一髪でホームインして、ツーラン犠牲フライ成功。

沸きあがるセインツベンチ。やや点差を詰められた中盤に飛び出したビックプレーで、流れは一気にセインツへ。

４回裏には、強烈なセンターへ抜ける当たりを、ピッチャー志村が何とか掴んで抑えれば、

南雲はエラーで失点こそしたが自責点ゼロの投球を魅せ、最後はクローザー・近江が登場。

１点を返す粘りを見せるデビルズだったが、最後は近江−南雲バッテリーの頭脳的な組み立て通りに

打ち取られてゲームセット。セインツは連勝を飾り、対戦成績を一歩リードした。

心配された天気は何とか持ってくれたが試合後、カクテルライトの消灯と同時に雨が…。

それはまるで、今さっきまで試合が行われたグラウンドの熱気を優しく冷ましているようでもあった。