2000年1月16日<日>15時14分

懐かしのSMビデオ劇場第2回「地獄の美少女」(アートビデオ)
[復刻版『地獄の美処女』三和ビデオ・アートビデオビンテージシリーズ]

生まれて初めて見たSMビデオです。
昭和59年(1984年)の春頃ですが、六本木の交差点そばにビデオレンタル屋があり、そこには試写室も置かれていました。当時はビデオデッキが普及しておらず、まだまだ高級品でした。また、レンタルビデオも一泊二日で1000円程度の料金を取られるという、今から思うと信じられない時代でした。当然我が家にもビデオデッキというものはなく、SMビデオというものがあるというのは知っていましたが、そんなものは一生見られないだろうと思っていました(実際は数千本のSMビデオを見ることになりますけど)。したがって、このレンタル屋でSMビデオが並べられているのを見て感動したものです。今でも良く覚えていますが、並べられてあったのは「背徳の誘惑」「餓狼の罠」「縄恋い女奴隷」「淫らな悪魔」「こずえのマゾレポート」「地獄の美少女」「縛り方教室」といったアート作品のほか、「SM版伊豆の踊り子」とか当時は好きでなかったシネマジックのSM生録シリーズも多数置かれていました。
これらの題名は「SMセレクト」に83年ごろから掲載されていた広告で知っていました。ところで日本初のSMビデオというのはいったい何なのでしょうか。新ちゃんのデータベースによると「背徳の誘惑」のシリーズ番号が1012と最も小さく、それから考えると「背徳の誘惑」がアートで最初のSMビデオということになります。ところがシリーズ番号1017にも「背徳の誘惑」があり、こちらの方が正しいとすると1013の「餓狼の罠」が最初のSMビデオということになります。個人的には「餓狼の罠」(丹羽さゆり主演)がアートで初めて販売されたSMビデオではないかと思っています。確固たる資料があるわけではありませんが、昭和57年か、58年に「SMセレクト」の編集後記で以下の内容の文章を読んだ覚えがあります。

「万引き女を折檻するという内容でビデオを作ってみた。濡木先生が○○嬢を緊縛し、バイブレーターや、浣腸で責めた。最初は照れ笑いを見せていた○○嬢も撮影が進むうちに息が荒くなり、色っぽい声で泣きはじめた。出来は動くSMグラビアといった感じ。このビデオは近々売り出す予定」この頃の作品で万引き女を扱っているのは「餓狼の罠」だけですから私の記憶が正しいのなら、「餓狼の狼」が最初に販売されたビデオということになります。
また、Koizumiさんという麗華さんの掲示板の常連さんの情報では「アートビデオ(初期はアートスタジオ)の処女作は、昭和57年9月頃の『地下室の淫魔』という通販のみのもので、4作目の『餓狼の罠』からショップに並ぶようになった」とのこと。したがい、アートの最初の販売ビデオは「餓狼の罠」で間違いないように思えます。

偶然入った六本木のレンタルビデオ屋のSMコーナーの前で憧れていた題名を眺め(パッケージがなく、内容を題名だけで判断するしかありませんでした)、結局「地獄の美少女」を選びカウンターに持って行きました。ここの店での試写料金は1時間モノで2500円。これも信じられない金額です。手取りが10万円程度の新入社員だった私は2500円という金額に驚きましたが、憧れのビデオが見られるという誘惑には勝てず、金を支払い試写室に入りました。ここのシステムはビデオデッキはカウンターにあり、試写室にはテレビが置いてあるだけです。巻き戻したり早送りすることが出来ませんが、それでも当時は満足でした。さらに、試写室といっても高さ2メートルくらいの衝立で囲まれているだけなので密室性というかプライバシーは全くありませんでした。

前置きが長くなりましたが、「地獄の美少女」です。まず題名が良いです。「地獄」と「美少女」の取り合わせが絶妙です。主演は小池洋子。画面に「動く小池洋子」が出てきたときは感動しました。当時、グリーン企画出版のSMモノのビニ本(死語?)を愛用していましたが、そのモデルが小池洋子だったのです。長い髪の美少女で、地獄に落ちた美少女というイメージがぴったりでした。

設定は本屋でSM雑誌を買い、縁側でオナニーをしていた小池がふたりの男にそれをネタに責められるというものです。浴衣姿の小池が麻縄で縛られ責めを待つという様子はまさに動くSMグラビアという趣でした。笑っちゃうのは浴衣の下は赤いパンティで、もし今こういうコスチュームを見たら新作情報で絶対攻撃するはずです。責めはバイブ責め、股縄渡り責め、フェラチオとありますが、Den.さんの指摘されていた通りSM的にはイマイチで今見たら面白い作品ではないと思います。当時はモザイクの技術はなく、カメラの位置や障害物の多用でごまかしていました。例えば全裸での股縄渡りのシーンではカメラを正面ではなく、後ろからのみ撮影しています。フェラチオは椅子に縛られた小池洋子の前に男が立ち、ちょうど立小便の時のように身体を震わしてことを終えるといった感じでした。非常に拙い作品ですが、当時は夢に何回も出てきました。縛られた乳房を鷲づかみにするシーンは何回も出てきて、朝起きてからの証拠隠滅に苦労したものです。

この作品を見た後、私のSMビデオ狂いが始まりました。資金が欲しくなり、株に手を出しました。株では一応儲かりましたが、84年末からSMクラブの味を覚えてしまい、生涯において貯金は出来ていません。(上記パッケージ画像は昼行灯さんから、またキャプチャー画像はハローさんから頂いた『蜜肉の罠』に収録されていた予告編からキャプチャーしたものです。おふたりには心からお礼申し上げます/2005年10月追記)

 

追記

なお、この作品は浣腸シーンも秀逸です。浣腸シーンについてはアニマさんが詳細に「SMビデオ名場面集 浣腸編」で紹介されていますので、そちらもご参照ください。